無添加食品のデメリット?原材料表示についての考えてみた。
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仕事上、食品の原材料表示をいつも確認しますし、自分でも新商品の原材料シールを作っているのですが、ふと疑問に思うことがありました。
パッケージに無添加という表記を目にすることがあると思いますが、皆さんどういう意味だとおもいます?
余計なものは何も加えていない安全…みたいに思ってませんか?
添加物の表示について
食品製造関係者の方はすでにご存じとは思いますが、来年には食品衛生法が改正されます。現在はその移行期間にあり、新旧表記が入り乱れている状態です。
そこで、新しい表示について勉強しているのですが、頭の悪い自分には正直なかなかのみ込めません(´;ω;`)ウゥゥ。
特にアレルギー関連と食品添加物についてはすべて表示義務があるので、材料が増えれば増えただけ大変です。
とくに厄介なのが複合原材料。
洋菓子店でよく使う複合原材料とは例えば、
- チョコレート
- バターやマーガリン
- ホイップクリーム
などの様に、材料自体が2つ以上のもので製造されたものの事を言います。そこには多かれ少なかれ添加物が含まれています。
それらを全て合算し、多い順に表示します。
特に日本は添加物天国と言われるほど種類が沢山あります。複合原材料を4~5個も使うと、下手をすれば添加物だけで表示がいっぱいになります。
もちろん自然素材の材料を使えばそのようなことはありませんが、効率化を追求した場合や材料不足などで、代替え商品を使うことは少なくないと思います。
最近は働き方改革の影響で、労働時間の短縮のために材料メーカーも使いやすい既製品(まぜるだけのミックス粉・絞るだけのクリームなど)の商品拡大を進めています。
作業性の効率化や流通・安全面の配慮から、やはり添加物が使用される場合が多いです。
そこでふと疑問に思いました。添加物がいっぱいの表示はあまり見かけません。それに、たまに見かける**無添加、**不使用の文字。
どういうことなんでしょう?
表示免除になる例外とは
あまり見かけないのは、まだ改正法が本格施行前だということもあります。
が、それ以外にも抜け道と呼べるものがありました。
どこにでもある例外というやつです。
- キャリーオーバー
- 加工助剤
- 栄養強化の目的で使用されるもの
主にこの3つです。栄養強化はそのままの意味ですね。
加工助剤とは:加工段階で使用されるが完成時には無くなっていたり、微量のため製品に影響を及ぼさない物。
キャリーオーバーとは
- 食品の原材料の製造又は加工の過程において使用されるもの
- 当該食品の製造又は加工の過程において使用されないもの
- 当該食品中には、当該添加物が効果を発揮することができる量より少ない量しか含まれていないもの
この加工助剤とキャリーオーバーが犯人?です。
少し乱暴な言い方ですが、 材料の中に入っててもごく微量なら書かなくていいよ!ってことです。ゼロカロリーが実はゼロじゃないのと一緒ですね。
微量ですが含まれているのは確かなので、気になる方には問題です。
実際、自分の祖母は添加物アレルギーがあり、添加物表記がない納豆や練り物を食べて症状が出たことがあります。
調べたところ、練り物は加工助剤が原因でした。
もちろん合法なのでそれをとやかくは言えませんが、表示が信用できない場合もあるということですね。
無添加とは
しかし、なかには強い疑念を抱くものがあります。
それは**無添加・**不使用の表示です。
加工助剤・キャリーオーバーは表示が免除されます。ということは、表示を書かずにすむので、無添加と表記したとしてもわかりません。
実は化学調味料という言葉は法令に記載されていないので、そもそも表示義務がありません。
つまり、製造工程に添加物が加えられたり、材料に入っていたとしても上記の条件に当てはまれば、無添加と表示しても嘘ではないのです(自分たちは加えてないから無添加というごはん論法的な感じですね)。
商品を買うとき、添加物表記なく、しかも無添加とかいてあれば安全・安心をアピールできますし、付加価値も付きます。
**無添加・**不使用の表記が全て怪しい訳ではありませんが、やはり無条件で信用するのは危ないかもしれません。
昨年1月には下記の様なものが発表されました。
この見解が出たということは、疑われる事案があったと言うことではないでしょうか?
無添加だから安全!とは断言できないのが現状ではないかと、自分は思います。